公共建築の実施設計 廣瀬 隆貴

壁の色ひとつにしても工夫を盛り込める。
空間に配慮しながら設計できるから、
ものづくりとしての手ごたえが大きい!

街の景観、歩んできた歴史に配慮し、
生活者の皆さまが使いやすい公共施設を。

私が現在担当しているのは、日本全国の小学校・中学校・高校・大学を中心に、庁舎や体育館など公共施設の実施設計です。総合建築設計事務所に常駐し、壁・天井・階段・窓といった建物の詳細検討・調整からメーカーへの問合せ、図面の打合せ、行政手続きに必要な書類の作成などを行っています。また役所が開催する住民説明会に同席し、住民の皆さまにプランを説明したりもします。

公共建築に求められるのは、第一に「使いやすさ」です。バリアフリーは当然のことながら、例えば小学校では子どもたちの学年によって洗面台の高さを変えるなど、施設利用者の皆さまの目線に立ったデザインに最大限配慮しながら建物の詳細を検討しています。

さらには街との調和も欠かせません。市町村ごとに定められた景観条例がある上に、それぞれの街の特徴があります。例えば街が歩んできた歴史や生活者の皆さまの属性など、事前調査でインプットした情報によって壁の色などを決めることもあります。

転職して得たのは、建築設計の手ざわり感。
メーカーとのやりとり一つひとつが面白い。

以前は建築系の専門学校を卒業して就職した設計事務所にて、公営の集合住宅の設計に携わっていました。ただ意匠設計・デザインに興味があった私は、ほぼ枠組みが決まっている中での図面作成であること、さらには物件が変わってもデザインは大きくは変わらない等の理由で、徐々に「もっと建築設計のやりがいを味わいたい」という気持ちに。さまざまな分野の建築設計案件を手がけている当社に転職しました。

正直なところ、以前に携わっていた設計は無機質な図面で完結していたせいか、建築設計の手ざわり感が薄かったように思います。その点、今はいろいろなメーカーと細かい調整ができるので、生活者の皆さまが快適に公共施設を使えるように、自らの意思とアイデアを図面に反映する醍醐味を味わうことができています。

自分が設計に携わった体育館に足を運んだ際には、「起こした図面がこうなるんだ!」と思い、設計者として大きな手ごたえを感じました。

初めて基本設計から実施設計まで経験し、
建築設計のプロとしてステップアップできた。

建築設計者として今まで最も学びが大きかったのが、入社2年目くらいに担当した体育館の設計案件です。「排煙機能を盛り込む」という法規的問題に対し、どのようにデザインでクリアするか。初めて外観から中身のデザインを決める基本設計から、詳細を詰めていく実施設計まで一貫して行いました。

この案件を通じて、設計全体の流れやスケジュール管理の仕方を学べたと同時に、いろいろなメーカーとやりとりし、デザインを成立させる方法を考えるプロセスを経験することができました。建築設計者として次のステージに向かう意味でも、大きな起点となる案件でした。ちなみに「建築画報」という雑誌の特集の一覧に、設計者の一人として名前も載りました。

今後の目標は、公共建築の設計を通して、いろいろな人に使ってもらい、使って気持ちの良いものをつくっていくこと。そのためにも、たくさんの案件を経験し、一人で設計すべてを行える実力を身につけたいと思います。

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